実際の症例
転移性脳腫瘍(癌の脳転移):ガンマナイフで最も治療実績の多い病気です。小さいほど成績が良いのが知られています。1cm以下の場合95%以上、3cm以下では85%以上の治療成功率です。ガンマナイフにより癌の脳転移による死亡率が著しく低下しました。癌の転移が複数の場合でも脳の被ばく線量が許容範囲内であれば1日での治療が可能です。また、大きい場合でも袋状の転移の場合には中の水分を抜いて小さくしたり、もしくは袋状でなくても治療回数を複数回に分けることで治療が可能になります。
右上の実際の症例は、大きい病気でも(左)袋状の場合特殊なバルブを埋め込み小さくした後でガンマナイフを行った症例です。今はほとんど消失しています。(右)
•(掲載についてはご本人の承諾を得ています)
良性の脳腫瘍:髄膜腫、前庭神経鞘腫(聴神経腫瘍)、下垂体腺腫など
・手術が大変難しい場所にある場合
・手術後の再発の場合
・高齢で全身麻酔が危険な場合
にガンマナイフが良い適応になります。 挙げた病気は良い治療成績が得られています。
脳の血管奇形:脳動静脈奇形、硬膜動静脈瘻など
治療が必要と考えられる場合、①手術、②血管内治療、③ガンマナイフの3つの方法を十分検討して、単独もしくは併用治療を行います。これらの疾患も高い確率での有効性が知られています。
当院はいずれの方法も行っているのを特徴とします。
三叉神経痛
この疾患も高い確率での有効性が知られています。薬剤の効果が乏しくなった場合には、手術、ペインクリニックという方法もあります。
他の疾患は保険診療の対象ですが、この疾患に関しては自費( 2泊3日で約63万円 )になるということもあり、十分考慮が必要です。
治療成績は以下の報告を参考にしています。
M Yamamotoら Gamma knife radiosurgery for brain metastases of non-lung cancer origin: focusing on multiple brain lesions. Japanese experience with Gamma knife radiosurgery. Prog Neurol Surg:154-169,2009
T Serizawaら Gamma knife surgery for metastatic brain tumors without prophylactic whole-brain radiotherapy: results in 1000 consecutive cases. J Neurosurg(Suppl)105:86-90,2006
Kondziolkaら Radiosurgery for intracranial meningiomas. Radiosurgery and pathological fundamentals:142-149,2007
基本的にフレーム固定から治療終了まで1日の治療になりますので多くの患者さんが前日入院、翌日退院の2泊3日入院になります。
方針
最良の結果を追求すると、下のことを重視する必要があると考えます。
・ガンマナイフ実施に対し最善の治療をすること。
・治療方法を選ぶ際(特に良性疾患)にはガンマナイフのみに偏らず経過観察や脳神経外科の他の治療法も十分考慮して選択すること。
・転移性脳腫瘍に対しては発生部位の癌の原発治療を始めとする他の部位の治療スケジュールに影響をできるだけ与えない。また、出来るだけ早い治療(紹介の場合1週間前後まで)を実施すること。
・周辺の脳神経外科施設へのサポート役を担い、十分な連携に努めること。
| 添付ファイル | 平成21年度 治療件数 |
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