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ガンマナイフ治療について

ガンマナイフについて

  ガンマナイフは頭部専用の放射線治療装置です。病気に集中的に放射線(ガンマ線)をあてる一方、脳全体の被ばくは極端に低いことを特徴とします。すでに全世界にて優れた治療実績を蓄積している脳神経外科分野で重要な治療法です。
脳神経外科は脳血管障害と脳腫瘍、外傷を主に扱う分野です脳血管障害では顕微鏡手術、血管内治療が主流ですが、脳腫瘍では顕微鏡手術に加えガンマナイフも多くの役割を果たします。
当院は脳血管障害では以前より充実した体制(脳卒中患者総数:1303人、2008年国内1位、くも膜下出血の血管内治療件数:43 2008年国内4位)ですが、脳腫瘍部門についてもより充実した体制を確立するため、20091月ガンマナイフを導入しました。

当院の特徴

脳神経外科施設としてガンマナイフだけでなく顕微鏡手術、血管内治療も実施しており、一つの病院で総合的な判断、治療を行っています
 治療だけでなく4台のMRIを始め、CTDSASPECTによる検査体制を整えていま
 救急車の受け入れ態勢整っており、治療後の容態変化に対しても24時間365日、脳神経外科もしくは神経内科医による迅速な対応が可能で

治療対象となる疾患

実際の症例

実際の症例


転移性脳腫瘍(癌の脳転移):ガンマナイフで最も治療実績の多い病気です。小さいほど成績が良いのが知られています。1cm以下の場合95%以上、3cm以下では85%以上の治療成功率ですガンマナイフにより癌の脳転移による死亡率が著しく低下しました。癌の転移が複数の場合でも脳の被ばく線量が許容範囲内であれば1日での治療が可能です。また、大きい場合でも袋状の転移の場合には中の水分を抜いて小さくしたり、もしくは袋状でなくても治療回数を複数回に分けることで治療が可能になります

右上の実際の症例は、大きい病気でも(左)袋状の場合特殊なバルブを埋め込み小さくした後でガンマナイフを行った症例です。今はほとんど消失しています。(右)
(掲載についてはご本人の承諾を得ています)

良性の脳腫瘍:髄膜腫、前庭神経鞘腫(聴神経腫瘍)、下垂体腺腫など
・手術が大変難しい場所にある場合 
・手術後の再発の場合
・高齢で全身麻酔が危険な場合
にガンマナイフが良い適応になります。 挙げた病気は良い治療成績が得られています。

脳の血管奇形動静脈奇形、硬膜動静脈瘻など
治療が必要と考えられる場合、①手術、②血管内治療、③ガンマナイフの3つの方法を十分検討して、単独もしくは併用治療を行います。これらの疾患も高い確率での有効性が知られています。
当院はいずれの方法も行っているのを特徴とします。

三叉神経痛
この疾患も高い確率での有効性が知られています。薬剤の効果が乏しくなった場合には、手術、ペインクリニックという方法もあります。
他の疾患は保険診療の対象ですが、この疾患に関しては自費 23日で63万円 になるということもあり、十分考慮が必要です。

治療成績は以下の報告を参考にしています。
M Yamamotoら Gamma knife radiosurgery for brain metastases of non-lung cancer origin: focusing on multiple brain lesions. Japanese experience with Gamma knife radiosurgery. Prog Neurol Surg:154-169,2009
T Serizawaら Gamma knife surgery for metastatic brain tumors without prophylactic whole-brain radiotherapy: results in 1000 consecutive cases. J Neurosurg(Suppl)105:86-90,2006
Kondziolkaら Radiosurgery for intracranial meningiomas. Radiosurgery and pathological fundamentals:142-149,2007

入院期間

 基本的にフレーム固定から治療終了まで1日の治療になりますので多くの患者さんが前日入院、翌日退院の23日入院になります。

方針
 最良の結果を追求すると、下のことを重視する必要があると考えます。
 ・ガンマナイフ実施に対し最善の治療をすること
 ・治療方法を選ぶ際(特に良性疾患)にはガンマナイフのみに偏らず経過観察や脳神経外科の他の治療法も十分考慮して選択すること
 ・転移性脳腫瘍に対しては発生部位の癌の原発治療を始めとする他の部位の治療スケジュールに影響をできるだけ与えない。また、出来るだけ早い治療(紹介の場合1週間前後まで)を実施すること
 ・周辺の脳神経外科施設へのサポート役を担い、十分な連携に努めること

外来の役割

 他施設や当院医師からの紹介患者さんに対する相談、治療説明を行います
 ガンマナイフ後の患者さんの診察、定期検査、症状変化の際の対応を行います
 脳神経外科疾患(脳腫瘍や血管奇形、三叉神経痛)のある患者さんで治療法に悩んでいる場合ガンマナイフ担当医によ納得が得られるまで相談、説明を行います
 
脳神経外科疾患に悩む患者さんにガンマナイフに関する情報提供、相談の場を用意することも重要な役割と考えます実際には治療の対象外と思われる場合でも外来は広く受け入れる体制にしています。

脳神経センター大田記念病院 福山ガンマハウス(084926-3515
当院は上記電話を窓口にしています。ご遠慮なくご相談ください。
添付ファイル 平成21年度 治療件数